以前は、含満ケ淵(がんまんがふち)と呼ばれていましたが、郷土史家グループの調査により、現在は「憾満ケ淵」(かんまんがふち)に統一されています。
そもそも、この地は男体山と女峰山を遥拝できる修行霊場であり、ズラリ並んだお地蔵様は、修行僧が彫ったものです。赤い前掛けの下には作者(修行僧)の名が刻み込まれています。
関東地方も梅雨に入り雨の日が続いていますが、今朝方は雨が上がったので憾満ヶ淵へ散歩に行きました。大谷川の水量も多く憾満ヶ淵の名の由来でもある、グォー・・と鳴り響く水の流れに迫力を感じながら化け地蔵をお参りしました。修行僧達には、この音が憾満経の一節に聞こえたそうです。化け地蔵は、行きと帰りのお地蔵様の数が異なることからこの名がついたとされていますが、憾満経の教えにある「抜苦・与楽-ばっく・よらく-」の「抜苦」が転じて「化け」となったらしいです。
日光には、石像や石畳など石材を用いた歴史遺産が数多くあります。水中にある石ころが素晴らしく見えるように、雨に打たれた日光にも趣があります。
お足元にお気をつけてご散策されてはいかがでしょうか。
2014年06月10日